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介護業界で正社員を目指すことのデメリット

人手不足の介護業界では、学歴や経歴あるいは資格などを不問にする求人も目立ちます。例えば、家事や育児または介護をした経験のある主婦などは、それだけでも介護業界で活かせる経験としてカウントされることもあり得ます。このように、他業種と比べて門戸が広い傾向が強く、ここから正社員を目指そうとする方も珍しくありません。実際に異業種でパートやアルバイトの経験が長い方や、前職からのブランクが空きすぎた方であっても、介護業界で正社員になって活躍しているケースが数多く見受けられます。

ただし、介護業界で正社員を目指したことで、かえって自分の思い通りにならず、デメリットに感じるケースがあるのも事実です。例えば、特別養護老人ホームや有料老人ホームといった24時間介護の施設では、深夜勤を含めたシフト制の勤務が一般的。職場にもよりますが、月に最低でも4回、多い職場では5回以上も夜勤に入ることがあります。このような介護現場で正社員になると、無理を重ねたり、生活が不規則になるなどして、結果的には心身に支障をきたすリスクも高まるといえます。

また、深夜勤のあるシフト制では、休日のパターンも不定期になるのが通常です。必ずしも、土日や祝日に休みが取れないため、家族と顔を合わせる機会が減ったり、家事や育児がしにくい、友人や知人とのイベントに参加できないなど、生活の上でさまざまな不都合が生じやすくなります。特に、正社員の立場になると、急に休みが必要になっても、なかなか取れないのが現実。育児をしながら働く場合、子どもが突発的に病気になっても、希望通りに休めないデメリットも想定しなければなりません。